冷え性の原因とその対処法について
2023/03/05 21:38 トレーニングコラム
こんにちは。
今回のコラムは『冷え性(ひえしょう)』についてです。
手や足の先だけが冷えて困るという経験はありませんか?
思い当たる症状がある人は「冷え性」の可能性があります。
冷え性は、今までは若い女性に多く見られるのが特徴ですが、
年々男女にかかわらず増えていると言われています。
そんな「冷え性」ですが、本コラムでは、原因、症状、運動を習慣化すれば改善の可能性があることを紹介していきます。
冷え性とは
冷え性とは、血流が悪くなることで起こる症状の一つで、血流が悪くなるとからだに必要な酸素・栄養素がからだ全身(特に体の手先、足先)に行き届かなくなってしまうだけではなく、からだに蓄積されている老廃物も除去されにくくなります。
そのため、冷え性になると色々な不調が現れやすくなります。
冷え性は、血流が悪くなっている不調サインなので、見逃さずにきちんと対策して、からだをできるだけ温めることを心掛けましょう!
「ひえしょう」という漢字は2つの意味で使われることがあります、
「冷え性」と「冷え症」の二種類があります。
まずは、一般的に使われる「冷え性」は、検査や診断時では特別な異常が現れていない状態にもかかわらず、からだが冷えている状態のことをいいます。
西洋医学上では「冷え性」を病気として認めていないため、
「手足の冷え」などの症状がみられても、「冷え性」という体質として扱っています。
しかし、東洋医学(主に中国の医学)の場合では「冷え症」といい、きちんとした治療が必要な症状として扱っています。
冷え性の原因と考えられるもの
血流が悪くなることで、血液が毛細血管に流れなくなってしまうのが原因です。
血管が収縮することによって、手足が冷えてしまいます。
ただでさえ、手足は心臓に遠い位置(末端)にある上に、からだが重要な臓器のある体幹部分や脳への血液を確保しようとするので、どうしても手足が後回しにされやすく血流が悪くなる傾向にあります。
下記からは「冷え性」の原因になりうる要因です
筋力の低下
運動不足が続いてしまうと筋肉量が低下して、血流が悪化します。
特に、ふくらはぎは血液を心臓に戻すためのポンプとして機能していますので、ふくらはぎの筋肉が落ちてしまうとポンプ機能も衰えてしまうので、しっかりふくらはぎを鍛える運動習慣をつくっていきましょう。
基礎代謝の低下
起訴対象は生命活動を行うのに欠かせない、必要最低限のエネルギーのことを言います。
基礎代謝が低くなると体温が低くなり、冷え症が起きやすくなる可能性があります。
食生活
不規則な食事時間や偏った栄養を取り続ける食習慣が続いてしまうことで、ミネラルやビタミン不足になりやすく、血流が悪くなり冷え性を招きやすくなります。
鉄分不足
鉄分不足は生理のある女性が特になりやすいです。
また、過度なダイエット(食事制限)などが原因で鉄分不足におちいってしまい、
冷え症を引き起こしてしまう可能性があります。
鉄分不足は冷え症だけではなく、体調不良や倦怠感などもありますので注意が必要です。
ストレス
緊張すると、筋肉が過緊張を起こして、血管が収縮して血行不良が起きやすいため、そこから冷え症になりやすい可能性があります。
自律神経の乱れ
からだの体温のコントロールを司っているのは、自律神経です。
近年は冷暖房器具などの影響で季節関係なく、快適に室内で過ごせるようになった結果、気温に対する感覚が鈍くなり、自律神経が乱れやすくなり、体温調整がうまくいかず基礎代謝も低下して、冷え性につながることもあります。
喫煙
喫煙習慣があると血管が急に収縮することが多くなるので、冷え症が起きやすくなります。
冷え性の種類
まずは、男女で違いがあるの?
女性の冷えの原因
女性は男性に比べて筋肉量が少なく、脂肪が多いというからだの特徴を持っています。
筋肉は体温の上昇に大きな役割をもっていますので、筋肉が少ないとからだが冷えやすくなります。
さらに女性には、冷えてしまうと温まりにくい性質を持つ脂肪が多いため、冷えやすいのです。
また、月経時の血液不足によって手足などの末端まで血液が十分にいきわたらなくなり、熱が届きにくくなるので冷えの症状が出る可能性があります。
さらに更年期を迎えた女性はホルモンバランスが変わり、自律神経が乱れやすくなり、冷えやすくなる女性も多いです。
これらが女性に冷えが多い原因になっています
男性の冷えの原因
冷え症は女性に多い傾向がありますが、
男性も冷え症になる可能性はあります。
男性の場合は加齢による筋肉量低下や、臓器などの老化によって基礎代謝が下がり、冷え症になるケースが多いです。
男性の冷えは手足などの末端の冷たさだけでなく、頻尿や腰痛、肩こりといった症状で気づくことがよくあります。
冷え性の4つのタイプ
四肢末端型
手足の先が特に冷えるタイプの冷え性です。
からだの中でも手足が一番冷えると感じている方も非常に多いと思います。
四肢末端型はダイエットの過度の食事制限などで食事の量が少ないことと、運動不足が原因であることが多いです。
バランスのよい食事(栄養豊富な食事)を摂ることを心掛けたり、運動で活動量を増やすことで改善傾向が見られます。
下半身型
下半身が特に冷えるタイプの冷え性です。
下半身の筋肉の柔軟性が悪く、血流が悪くなり冷えてしまうものです。
特徴としては、上半身だけが熱く感じるといったこともあります。
お尻や太ももなどの下半身を中心にした筋トレを実施し、下半身のストレッチをして血流を促進するようにしましょう。
全身型
全身が冷えるタイプの冷え性です。
基礎代謝が低下していることが原因で、からだ全体が冷えます。
運動をすることで筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることが冷えの改善につながります。
全身型の冷え性の場合、病気が潜んでいる可能性があります。
心配な方は病院で診察してもらう必要があるかもしれません。
内臓型
からだの内側が冷えるタイプの冷え性です。
他のタイプと違って、冷え性であることに気がつかずに進行していくタイプの冷え性で、倦怠感や疲労感、便秘や下痢などの症状があらわれます。
内蔵型の冷え性は、多くの場合自律神経の乱れが原因です。
運動によってストレスを解消し、自律神経を整えるようにしましょう。
冷え性で起こる主な症状
冷え性の主な症状とは
こんな症状が現れたら、もしかして冷え性かも・・・
からだに起こる症状
冷えから起こるからだの症状としては、首や肩のコリ、頭痛、腰痛、倦怠感などがあります。
その他にも疲労・関節痛・めまい・便秘・下痢・耳鳴り・月経痛・アレルギー・ほてり・動悸など、
さまざまな症状が見られるでしょう。
精神に起こる症状
冷えから起こる精神症状としては、イライラ、やる気が起きない、抑うつ、不眠などがあげられます。
美容の面に起こる症状
美容面での症状は、ニキビ、乾燥肌、かゆみなどです。
肌だけではなく髪にも影響がある可能性もあります(白髪、抜け毛、薄毛など)
免疫力に起こる症状
冷えのため体温が低下することによって免疫力への影響も起こりえます。
免疫力が低下することで、インフルエンザをはじめとした感染症にかかりやすくなったり、将来的にがんなどの発症リスクを高めてしまったりする可能性もあるのです。
冷え症は運動がおすすめ
冷え性対策に運動が良いのは知っていますが、なぜでしょうか。
血流が良くなる
運動をすることのメリットの1つは、血流が良くなることです。
運動によって筋肉が収縮したり、弛緩したりすることにより筋のポンプ作用が働きます。
筋ポンプ作用が働くと、血液が押し出され血流が良くなるので、体温を上げることができます。
筋肉が強く鍛えられる
運動をすると、筋肉を増やすことができます。
筋肉は動かすことによって熱を作り出すことができますし、熱を蓄えておくこともできます。
なので、運動により筋肉を鍛えれば、基礎代謝が上がり冷えにくいからだを作ることができます。
ストレス発散になる
運動をして汗をかくと、すっきりしてストレスが発散されます。
冷え性の原因の中に、自律神経の働きがうまくいっていない可能性があります。
自律神経はストレスによって乱れるので、運動によりストレスが解消されれば、冷え性にも良い効果があります。
冷え性を改善するためには、どんな運動が効果的!?
ストレッチ
運動が苦手な方や運動初心者の方にもおすすめなのが、ストレッチです。
ストレッチを行うと、筋肉の柔軟性が上がり、血流が良くなります。
特に足先の冷えに悩んでいる方は、踵の上げ下げやふくらはぎを伸ばすストレッチを行ってみてください。
ウォーキング
外で行う運動なら、ウォーキングがおすすめです。
誰でも簡単に始められますが、正しい方法で行わないと十分な効果が得られません。
筋トレ
筋トレは苦手で続かないという方も多いですが、まずは軽めの筋トレから始めてみましょう。
筋肉を鍛えることによって、熱を発生させる効果でからだが温まります。
また筋肉を増やすことで体が冷えにくくなります。
まとめ
冷え性はあらゆる症状がみられますが、
検査しても明らかな異常が見つからないことがあります。
病院での診察を必要とする疾患が原因となっている場合もありますので、
気になる症状がある場合は、早めに受診することをおすすめします。
そして、冷えにくい体をつくるには、運動によって筋肉量を増やすことやゆっくりと湯船につかった入浴をするなど、生活習慣の改善を行なうことが必要です。
これのコラムを機会にこれまでの習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
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